調味料の選び方(摂ってはいけないトランス脂肪酸)

こんにちは。
横浜市青葉区/市が尾の温活・妊活・体質改善サロンつむぎのYukikoです。
ご縁に感謝いたします。

前回はどんな油(脂質)を摂ったら良いのか、そして摂り方について書きました。
(まだの方はこちらから→https://tsumugi-therapy.com/seasoning_oil/

今回は、摂ってはいけない油『トランス脂肪酸』についてです。

トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸は脂肪酸の一種で、植物性油脂を化学処理する際にできるものです。
欧米では、「狂った油」「食べるプラスティック」と言われているそうです。

マーガリンとフライドポテトを2ヶ月間放置しても、
プラスチック同様、虫も寄せつけないし腐ることも無かったんだって!

マーガリンやショートニングの原料の植物油脂は、常温で液体、不安定で老化・酸化しやすく、日持ちが悪いという欠点があります。

そこで登場したのが、植物性油脂を化学処理し、常温で固体を保てるようにした製品です。

この化学処理が「水素添加」と呼ばれる方法で、 こうして出来たものがトランス型脂肪酸です。
これは安定した構造を持っているので、常温でも固体で、酸化しにくく、保存性が高いのです。

外食産業や加工食品では、液体の、普通の植物油脂を使えばいい調理にまで、水素添加した固形油脂を使用し、保存性を高めようとする傾向があります。

水素添加して人工的に作られたトランス脂肪酸は体内で代謝されにくい構造になっていて、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を増加させるだけでなく、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を減少させてしまう働きがあることも、明らかになってきています。

これは、心臓病などの疾患を引き起こす要因になります。

また、脂肪酸は細胞膜を構成する物質ですが、トランス脂肪酸で形成されるとその細胞膜は弱く、免疫機能が低下することも指摘されています。

トランス脂肪酸を多く含む食品

・マーガリンやショートニングなど
・植物油脂の表示のあるもの(カレールウ、マヨネーズなど)
・植物性のコーヒーフレッシュや菓子類、スナック菓子やクッキーなど
・フライドチキンなど様々な加工食品、インスタント食品、レトルト食品
・加熱油(どんな油でも、160℃以上でトランス脂肪酸が発生)(揚げ物や天ぷら、フライなど)

普段よく食べるものばっかりだね〜

実はトランス脂肪酸は、
水素添加による加工由来のものと、自然由来のものと2種類あります。
バターやチーズ、牛肉にも自然由来のトランス脂肪酸は少量ですが含まれています。

トランス脂肪酸含有量ランキング

食品の表示例

食品の裏面にある食品表示には、「トランス脂肪酸」とは書かれていないので、要注意です!

知らないと気がつかないよね。

※「植物油脂」と記載されている
※ 「ショートニング」「植物油脂」と記載されている

トランス脂肪酸が体に悪いと言われるワケ

「本来、健康な血管の細胞膜は柔軟で伸び縮みし、それにより血圧などを調整します。しかし、トランス脂肪酸が血管に取り入れられると、柔軟性が失われます。それによって冠動脈疾患が起こる。心不全、心筋梗塞、動脈硬化、不整脈などはすべて冠動脈疾患です」(慶応大学医学部教授井上浩義氏)

・血液中の悪玉コレステロール(LDL)が増えて、善玉コレステロール(HDL)を減少させ、心筋梗塞など心臓疾患のリスクを高める→血液がドロドロに
脳を硬化→アルツハイマー病など、認知機能低下
妊婦の流産、死産に影響
アレルギー・不妊症の原因
子宮筋腫の原因

トランス脂肪酸は、不妊の原因になるの?

アメリカで実施された大規模前向きコホート研究「看護師健康調査」によって、トランス脂肪酸は排卵や妊娠の障害になることがわかりました。

免疫機能に作用するので、精液の質や卵巣機能、子宮内膜にも影響を及ぼします。
血流も悪くなり、糖尿病なども悪化していきます。

授乳中にトランス脂肪酸を摂取し過ぎると母乳中に移行し免疫機能が作動してしまい、アレルギーやアトピー体質になりやすくなります。

ちなみにイギリスで行われた研究によると、妊娠中にオメガ3脂肪酸を豊富に含む海産物を日常的に摂る女性から産まれた子どもは、産まれてから4歳まで運動、社交性、コミュニケーションスキルが長けていたことが分かっています。

「妊娠しやすい食生活」を心がけることは妊娠までの期間だけでなく、産まれた後にも影響を与えるといえるでしょう。

このトランス脂肪酸の摂取量を減らせば、妊娠するチャンスを高めることができ、同時にオメガ3脂肪酸を多く接取するとさらによい結果をもたらすと言われています。

トランス脂肪酸は、子宮筋腫とも関係があるの?

トランス脂肪酸の摂取は、子宮筋腫の発症リスク上昇に、また、オメガ3脂肪酸の摂取は子宮筋腫の発症リスク低下に影響することが、アメリカで実施された「看護師健康調査」で明らかになりました。

食事内容は、子宮筋腫の発症リスクと関連する可能性があります。
たとえば、トランス脂肪酸は炎症促進サイトカインを上昇させることが知られており、慢性炎症は子宮筋腫の発生を促進するとの意見もあります。

食生活から言えば、肉類やパン、油、洋菓子、外食は多くなり過ぎないようにし、魚や野菜、豆・ナッツ類を中心にし、積極的に食べるのがよいということになります。

サラダ油はこうやって作られる

スーパーで数多く売られているサラダ油は、どうやって作られているの?

スーパーで数多く売られているサラダ油類ですが、どうやって作られているか知っていますか?

・一般に市販されている「なたね油」や「サラダ油」のほとんどが、120〜300℃もの熱を加えられ精製
・油は熱によって菜種が本来持っている、各種酵素成分や必須脂肪酸など栄養素を失う
・効率的な油の抽出のために、危険な有機溶剤が使用される

【溶剤抽出法】
原材料に石油のような溶剤ヘキサン・ヘプタンをかけて抽出
⬇︎
高温下で脱臭、精製、漂白など多くの物理・化学的処理を経て食用油に

※この工程の中で「トランス脂肪酸」が出来る

海外では規制されているトランス脂肪酸

世界保健機関(WHO)では、2023年までに世界中のすべての食べ物から人工のトランス脂肪酸を取りのぞく計画を発表しています。

2015年、「米食品医療局(FDA)」は人工的なトランス脂肪酸について、心臓発作との関連など健康への害があると判断。
2018年6月18日からは、アメリカでトランス脂肪酸を食品添加することは原則禁止になりました。

▷含有量の規制
EU(デンマーク、オーストリア、英国、フランス)
スイス、シンガポール

▷食品への部分水素添加油脂の使用を規制
米国、カナダ、台湾、タイ

▷表示義務
中国、韓国、香港

▷自主的な低減
オーストラリア、ニュージーランド

参考:https://extranet.who.int/nutrition/gina/en/scorecard/TFA

日本はどうなの?

日本では、「日本人の平均摂取量は少ないので大丈夫」との見解で、表示義務すらありません。

日本の食品メーカーはがんばっている

日経新聞によると、山崎製パン、森永製菓、日本KFC、日本マクドナルド、セブンイレブン・ジャパン、雪印メグミルクなどのメーカーは、自主的に削減に取り組んでいます。

自分で考えて行動しましょう

危険がある食品をあえて選択する理由もないのかなと思います。

皆さんは、どう思いますか?


お読みいただきありがとうございました。



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